原油ETF/ETNを解説

知識

原油先物を売買する方法として、ETFやETNを購入するやり方があります。先物取引に比べ、価格が小さく、株式同様に売買ができるため簡単です。

ETF(Exchange Traded Fund:上場投資信託)
ETN(Exchange Traded Note:上場投資証券)

現在、東証ではETFが2つとETNが1つが上場しています。

スポンサーリンク

原油ETF

ETFは、原油を株と同様に取引できます。
この先物型ETFにはコンタンゴというリスクがありますので注意しなければなりません。
時間が経過するほど、コンタンゴの影響により価値が減少していきます。

コンタンゴとは

コンタンゴとは、期日が遠い先物価格の方が、期日が近い先物価格よりも価格が高い状態のことを言います。

例えば、
2020年6月限 24.36ドル
2020年7月限 26.33ドル
2020年8月限 28.01ドル

先物には決済の期日が定められています。
この決済までの期日が長いほど、将来の価格の不確実性が増すため、先物の時間的な価値が増大し、その結果先物価格が高くなります。
上記のとおり先物には期日があり、同じものをいつまでも持ち続けることはできません。そのため、先物型ETFの運用者は、期日が近い先物を売り、期日が遠い先物を買う(これをロールオーバーと言います)ことを繰り返しています。このとき、コンタンゴにより期日が遠い先物の方が高いことが多いため、いわば「同じ商品を安く売って高く買い直す」ことを繰り返す形になるのです。
その結果、時間が経てばたつほど、先物型ETFの価格が減価していくことになります。

そのため先物型ETFは、長期保有には不向きです。この点は絶対に注意してください。

運用会社のサイトにも注意書きとして、
「中長期的な投資(バイ・アンド・ホールド)には向きません。」とはっきり記載してあります。
先物型ETFを買った後、価格が下がって含み損になったからといって、「価格が戻るまで持ち続けよう」などと思わないようにしてください。

コンタンゴが生じても原油価格自体が上昇すればETFの価格も上昇しますが、やはりコンタンゴの分だけ上昇には制約が生じます。

原油ETF銘柄

【1671】
WTI原油価格連動型上場投信
管理会社シンプレクス・アセット・マネジメント
売買単位(口)1
信託報酬
(税抜、%)
0.85
上場日2009/8/3
月間売買代金
(百万円)
4,789
特色円換算した米ドル建てWTI原油先物を
対象指数とするETF

 

【1699】
NEXT FUNDS NOMURA
原油インデックス連動型上場投信
管理会社野村アセットマネジメント
売買単位(口)10
信託報酬
(税抜、%)
0.5
上場日2010/5/7
月間売買代金
(百万円)
2,884
特色世界の原油先物を対象指数とするETF
2020/5/6時点の構成
Crude Oil NYMEX 2020年8月限 7,330枚
Crude Oil NYMEX 2020年9月限 7,320枚
Crude Oil NYMEX 2020年12月限 6,400枚
(NYMEX:ニューヨーク商品取引所)

原油ETFの注意点

1)コンタンゴにより時間が経つほど、価格が減価していく。
2)為替変動の影響を受けます。

対象指数と一致した推移を約束するものではありません。
また、期限月の組合せなどいくつかの要因があります。

詳しく知りたい方は、以下の資料をご参照ください。
原油先物ETF(1699)と原油価格の乖離はなぜ起こる?
野村アセットマネジメント株式会社

原油先物ETF(1699)と原油価格の乖離はなぜ起こる?| 深掘りETF⑥ | NEXT FUNDS
個人投資家の方から「原油先物ETF(1699)が現物の原油価格と連動していない」との指摘を受けることがあります。そこで今回は、現物の原油価格と原油先物ETF(1699)の連動性についてご説明いたします

原油ETN

ETNはETFとは異なり、信用力の高い金融機関が特定の指標に連動するように発行されたNote(債券)であり、金融機関は裏づけ資産を保有せず、その信用力によりNote(債券)を発行します。そのため、発行体である金融機関の倒産や財務状況の悪化等によりETNの価格が下落、または無価値となる可能性があるため、注意が必要です。

関連銘柄

【2038】
NEXT NOTES 日経・TOCOM
原油ダブル・ブルETN
管理会社ノムラ・ヨーロッパ・ファイナンス・エヌ・ブイ
売買単位(口)1
信託報酬
(税抜、%)
0.8
上場日2013/4/19
月間売買代金
(百万円)
10,909
特色東京商品取引所・原油指数の2倍の値動きをする
原油指数はプラッツドバイ原油価格を参照
プラッツドバイ原油
日本は原油のほぼ100%を輸入に頼っていますが、そのうち80%以上はサウジアラビアなどから輸入される中東産原油となっており、東京商品取引所(TOCOM)ではこの中東産原油の基準価格となるドバイ原油を上場しております。
ドバイ原油は、世界的な価格調査機関であるプラッツ社が発表する価格が現物の指標となっておりますが、この価格はTOCOMの原油先物市場価格をベースに日々決定されております。当然ながら、WTI価格に大きく影響を受けます。

ETN/ETFを比較

WTI原油指数と、ETF/ETN 3銘柄の値動きを3か月の日足で比較してみました。

ETFの2銘柄のWTI原油(1671)と野村原油(1699)はWTI原油先物指数とほぼ同じ動きをしています。共にWTI原油先物指数をベースに算出しているので当然といえば当然です。

ETNの原油ブル・ダブル(2038)はWTI原油先物指数より大きく下落しています。これは2倍の動きをするものなので当然です。また、プラッツドバイ原油価格をベースにしていますが、WTI原油先物指数と同等のトレンドを示しています。

SNSなどで、WTI原油先物指数の期近の乱高下が話題になっていますが、各種ETF/ETNの特長を理解してコロナ終息後の原油反転に売買の参考にしてはいかがでしょうか。

 

タイトルとURLをコピーしました